ラブラブショー

ラブラブショー

 

 

まず歌詞を書くに当たって

僕なりの方法がある

 

ひとつは自分の言葉として生まれ落ちたもの

もうひとつは他人の言葉が深く胸に染みついたもの

 

ふたつを合わせてデスクトップのまな板の上で程よく叩く

一日を表すなら「おはよう」のようなものだ

 

言葉は柔らかく自分用になるが

柔らか過ぎては耳がこそばゆくなるときがある

硬すぎては聴き手が疲れるときがある

程よくとは実に曖昧でそのテーマとセンスに任される

 

当てもなく言葉を並べて行くとテーマが見えてくることもある

そのときは言葉の材料をもう一度最初から見直す

 

たっぷり染み込ませた情景を

経験のペーパーで丁寧に包み込む

荒々しく見せたいときも

荒々しく見えるように丁寧に包み込む

 

詩は色感 歌詞は語感

聴き手と景色を合わせるために言葉を順序良く並べて行く

言葉には順番がある

僕の味覚と同じにしなくてはならない

広場のようになった情熱のオーブンの上にそれを乗せて焼く

 

まだ姿を見せていない歌詞をしばし覗き込む

ほんのりと景色が見えたら裏返してみる

何度もそれを繰り返す

歌詞の香りがしてきたら

それをオーブンから素早く取り出す

 

取り出した歌詞に比喩のソースをかけ

今度は心のフライパンでこんがりと焼き意味をつける

 

納得のいく意味がついたら

心理というアルミホイルでもう一度包み込む

そこでカプチーノを一杯

それを飲み終わった頃にアルミホイルを開く

 

温かい新顔の言葉に惑わされぬよう

出来上がった歌詞を大事に口にしてみる

メロディと歌詞がしっくりくるまで何度も歌う

 

それがみんなのもとへ届いても

実のところまだ完成ではない

いつの日かやって来る共有空間

 

みんなの前でそれを歌ったときに

やっと歌は完成する

僕とオーディエンスのラブラブショー

 

これが僕のやり方です