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アルバム「君の知らない君の歌」

いつだったか、僕は、ある恋愛話をしました。その恋が終わった後も、

 

「今も、一日たりとも、その彼女のことを思い出さない日はない」

 

と、ステージで話しました。生活の、何気ない一瞬で、彼女のことを思い出すのです。本当に、その恋愛は楽しくて、楽しくて。

 

その女性の住んでいたところは、きっと、その昔、桜並木に挟まれた上水道があったのだろうな。それが由縁となって地名がついたのだろうなと思っています。その頃の僕は、

 

「恋愛って、こんなに素敵なものなんだ。」

 

と、毎日過ごしていました。もう、このまま結婚することになるだろと。

しかし、そうはなりませんでした。なぜ、別れたのかの理由は書きません。理由は、確かにありました。それは、その頃の僕たちの理由でした。

今、この年になると、「あんなことぐらいで」と、思えてしまっています。それでも、その時には、精一杯の理由だったんです。今ですか?もちろん今でも会ってみたいと思っていますよ。僕は、年をとりましたが、彼女はあの頃のままです。

 

昨日のブログに「ネットは怖い」と、書きましたが、実のところ、そうは思っていません。感謝しています。ある日、丸一日暇だった僕は、思いつく限りのキーワードを並べ、検索したのです。数時間、思いつく限り・・。

 

そ写真は、バーベキューをしている家族の写真でした。彼女でした。幸せそうでした。心から、救われたような気持ちになったのです。ずっと、ずっと思ってたんです。幸せであって欲しいと。

 

僕の歌には、忘れられない恋を歌ったものがあります。恋愛は、その恋が終われば、「女性は見切りが早い」「男は、いつまでも引きずっている」と、考察されることが多いようですが、それは本当でしょうか?恋愛の深さによって違うのではないでしょうか?

 

写真を見つけた後、僕は、彼女のことを歌った曲だけでアルバムを作ってみたいと思いました。それが「君の知らない君の歌」です。レコーディングは、切なさいっぱいで進んで行きました。「君の知らない君の歌」の完成後、僕には不思議なことが起こりました。思い出さないのです。彼女のことを。毎日のように、思い出すことがなくなりました。

もちろん、キーワードとなるものが現れると、ふいに思い出したりすることはありますが、もう、毎日ではありません。

 

僕は、長い間、その恋愛、別れを浄化できてなかったのだと気づきました。どこかに、すまなさや、申し訳なさを抱えながら生きてきていたのです。

 

アルバム「君の知らない君の歌」を、作り終えたことで、本当の意味で、すべてを想い出に変えられたのだなと思いました。「君の知らない君の歌」を聴いた方々から「ひとつの映画を観たような気持ちになった」と、言われました。気持ちは、伝わるものですね。そうです。僕の映画です。

ASKA