明日、また「あの日」をくぐり抜けるのですね。
昔の人たちも、自らの経験を未来の僕たちに伝えようと、一生懸命だったのだということを、震災の後に知りました。
ここまで津波が押し寄せたのだということを、いろんなところに記していました。
しかし、時代はいつも新しいことを優先してしまいます。
昔の人たちの記したものを、新しいことが塗りつぶして行きました。
それでも、戦争だけはやってはならないということは、受け継がれています。
間もなく、その「語りべ」も、この世から居なくなるでしょう。
あの当時の、悲しみや苦しみの温度の100%を、僕たちが未来の人たちに、語ることは無理です。
どんなことも、伝え聞いたことでしか、ないのですから。
人の世とは、儚くも、そういうものなのでしょうね。
幸せの向こう側に悲しみがあるように感じてしまいますが、
幸せと悲しみはセットなのだと思います。
風にめくられるときもあれば、自らめくるときもある。
何が起こっても不思議はない時代の延長上に、未来があります。
「今、時代が変わった」という、感覚は、誰もが持っているのでしょうが、「今、風化が始まった」とは、決して思いません。
伝えられるところまでが、その時代を生きている人たちの役目なのでしょう。
明日で、7年目です。
彼が、学生であるならば、大学4年生になるのですね。
もう、何度観たかわかりません。
素晴らしい「答辞」でした。
Youtubeで観ることができます。
「卒業式・東日本大震災」
これは、伝えるべき作品だと思うのです。