今日は、一日、落とし所が見つからなかったなぁ。
本当にごめんなさい。
申し訳ありません。
僕とレコード会社の受け取り方が違っていました。
僕が、無知だったのかもしれません。
今回の、リマスタリング音源。
誤解されている方がいらっしゃいますが、「ハイレゾ音源」ではありません。
残念ですが、配信音源には配信音源の精一杯というのがありまして、
CDで表現できる帯域をさらに狭くした帯域の中で作品となったものです。
ですので、通常「圧縮音源」と、言われています。
それを、そう感じさないようにすることが、
アーティスト初め、マスタリングエンンジニアなどに課せられた、時代の仕事であるわけです。
5月に配信した音源が失敗作であったとは、決して言いません。
もちろん、誰からも、そのような指摘はありません。
実は、今回、マスタリングを手がけてくれた「元山龍王」氏は、自他共に認める「サウンドオタク」です。
人の視力に個別差があるように、聴力にもそれがあります。
僕には聞こえない音が、彼には聞こえます。
「Too many people」の配信後、僕もみなさんと同じようにダウンロードした音源を聴いてみたのです。
「なるほど。悪くないじゃないか。」
しかし、この納得の入り口には
「配信音源としては」
という気持ちがあることに気がつきました。と、同時に、疑問が生まれたのです。
僕たちは「CD音源」が、作品のファイナルと捉えていました。
しかし、配信となれば、そのCD音源の配信元が設定したファイルに変換されます。
突き詰めて言うなれば、配信先によって音が違うとも言えます。
問題になるような違いではありません。
配信音源を聴いて、配信元がわかる人などいません。
ただ・・・。
「配信音源となった楽曲が、配信音源の精一杯をフルに使っているだろうか?」
この疑問の検証に取りかかってみました。
そして、そのような連絡を入れた夜、「龍王」氏から電話がかかってきました。
「appleですから、配信音源としてはかなり突き詰めて、豪華に聞こえるようにファイル変換がなされていますが、
オシロスコープ(サウンドを視覚で表す機械)では、まだ上下に広がりを持たせることができます。」
「ハイレゾには届かないけど、通常の配信音源の帯域を危ないくらいギリギリまで使ってみてください」
「これ、やってみる価値がありますよ。ファイル変換された音源でも、ここまで行けるのか?ってとこまでやってみましょう。」
そして、数回のやりとりでたどり着いたのが、
本日、みなさんに紹介させていただいたリマスター音源です。
他のアーティストの配信音源と比較するような発言はしませんが、
他のアーティストが驚くであろう仕上がりになっています。
この作業過程で、レコード会社とリマスター音源についての打ち合わせをいたしました。
ここからが僕のミスです。
僕には、端から、「リスナーに、同じアルバムを2度買わせるようなことはしない」と、いう気持ちがありました。
「音源の差し替え」の打ち合わせであり、相談でした。
「これが、物理上不可能であれば、この手法は次のアルバムまで取っておこう。」
打ち合わせ中、「差し替え」という説明は、していたのですが、
僕は「リマスタリング」とも言いました。覚えています。
40年近く、この業界にいて、それを知らなかった僕のミスです。
「リマスタリング」
これは「手を加え直した新作」となり、市場に出ていくんですね。
なので、レコード会社、iTunes 間では、新譜として扱う運びとなってしまいました。
それを、昨日の段階で、まだ知らなかった僕の無知さ加減・・・。
これまで、僕の中で「絶対にやってはならないこと」を、やってしまいました。
レコード会社、そしてスタッフは、すぐにこの出来事を重大に受け止めてくれ、
「すぐに引き上げましょう。続いて配信予定の全サイトも、すぐにキャンセルしましょう。」
と、明らかに緊急事態を漂わせる口調で連絡をくれました。
「いえ、すでに購入されているリスナーが大勢います。僕に騙されたと思うようなリスナーはいない自信があります。
今夜、僕のブログで、こうなった経緯と謝罪をいたしますので、みなさんの労力が無駄になるような結果にはしないでください。」
今、側には、作業を中断して、このブログの行方を黙って見てくれている、マッキーとFUJIがいます。
ここまで書くのに、かなりの時間を付き合わせてしまいました。
昨日の、リマスタリングの紹介は「偽りあり」と、なってしまいました。
みなさんには、予定外の失費をさせてしまい、本当に申し訳ありませんでした。
これを、書きながら、すっかり決心していることがあります
これは、約束しなきゃですね。
10月リリースを目指しているとお伝えいたしました。
「年内」に、しておけばよかったかもしれないなど、弱気な面がちらついていますが、
それでも、もう決めました。
これを、メンバーに伝えたところ、
「ガッテンデェ!!!!」
とは、言いませんでしたが、ニュアンスとしては同じようなことを。
次のアルバムは、初回特典、通常「おまけ」を、つけさせていただきます。
なにぶんイレブン、まだ、気持ちが少々曇ったままですが、
気を取り直して、今日の作業に戻り、そして、みなさんの中にもどんよりしたままの
「10円」
の、続きを書く予定です。
随分、二人を待たせてしまいました。
誤字脱字は僕のIDでもありますし、読み返すことはせず、このまま掲載いたします
間違いの指摘を受け止めるほど、大きな人間ではありません。
わかってます。
今、
「イレブン・・・。」
と、言ったでしょう。
聞こえますとも。ええ、聞こえますとも。
最後に、もう一度。
どうも、
すみまてんでした・・・。
イレ・・・ASKA