空

 

 

幼い頃空を描くのに

水色とだいだい色のクレヨンが一本ずつあれば十分だった

空と太陽

二色のクレヨン

 

腕を振りながら描いた空は

無数の線で埋め尽くされた

 

僕は少し大きくなると

空にはいろんなものが登場することを知った

手にするクレヨンの数も増えて行った

雲、星、太陽、月

灰色の空、真っ白な空

群青色の空

 

ジャム色の空、マーマレード色の空

オレンジの空 

そして虹

それは七つの光の集合体

虹の裏側に住む人は虹が出ていることを知らないという

不思議

 

大人になると宇宙に興味を持つようになった

宇宙には音があると言う

ひっそりとした無重力空間の音

星屑の会話

 

ある凍てつく冬の夜

僕は星が鳴るのを聞いた気がした

 

君は星が降るような夜空に出会ったことがあるだろうか

僕はアスファルトに仰向けになり

星が朝に帰るまで見ていたことがある

 

大きな闇に無数の穴が開いたように光る星

神様がせっせと洗っているに違いない

 

星には命があってやがていつか寿命を迎える

自ら燃えながら夜空を横切って行く

僕たちの星にも寿命はある

 

宇宙の神秘は生命の神秘

きっと解き明かされることはないだろう

 

寒い寒い北の国の

僕の知らない人の部屋の窓から見えるオーロラ

僕はこの世を離れるまでに一度見てみたい

 

解かれた帯のようになって夜空を走って行く

空が織りなす天体ショー

 

描くものが多すぎる空

空は一枚のキャンバス