前例は前例

今、ツアーの打合せが終わりました。
来年早々から行う、従来のバンドスタイルのツアーのスケジュール調整です。

そんな打合せ中、
1986年1月2日に行った「NEW YEAR EVENT ONE NIGHT MAGIC」の話を思い出していました。

実はあのライブ、本当にやりたかったのは「カウントダウンライブ」だったのです。
それまで、他のアーティストで「カウントダウン」をやられた方もいらっしゃいましたが、
アリーナクラスで「カウントダウン」を行なっていたアーティストはいなかったのです。

僕らが希望したのは「日本武道館」でした。

武道館の方々は驚かれましたね。
武道の聖地です。

毎年、元旦は「稽古初め」なのです。
それはそれは、たくさんの剣士が武道館に集まります。

粘りに粘ったのですが、やはり、年を跨いだライブとなると、

ステージセットの撤去作業を終えて、
元旦の「稽古初め」の状態に戻すのは至難の技でした。

当時は、撤去するにも人海戦術であり、
全ての作業がアナログですからね。確かに時間がかかりました。


すぐに頭を切り替えました。
ならば、「ニューイヤーイベント」に切り替えて、

1月2日にやらせていただけないかと。

あの頃は、年末の「大賞レース」を終えると、正月を過ぎ、

早くても1月半ばから、多くのアーティストは活動を始めていました。

武道館の方々も、

「我々にも正月休みをください」

と。

僕には、当時から思っていることがありました。

「正月は、家に居るもの」

確かにそうなのですが、大晦日から正月三が日は、
だいたい「初詣で」以外、やることがないんですね。

この、

「やることがない」

という正月の状態、

そして、その気持ちをくすぐってみたいと考えていたのです。

何度も、何度も武道館の方々にお願いを続け、

とうとう承諾していただきました。

武道に「稽古初め」があるならば、音楽にだって「音楽初め」があってもいいじゃないかと。

音楽業界において、前例のない正月のライブなわけですので、業界でも注目されました。

結果、瞬時のソールドアウトとなりました。

1986年と言えば、C&Aは、まだブレイク前でした。
そのような状態の時に、正月、武道館が瞬時にソールドアウトとなった事実は、年末、正月における音楽業界のあり方を大きく変えたんですね。

もっとも、C&Aは「賞レースには参加しない」というスタイルでしたので、やれたことでした。

今でこそ、各地のアーリーナやドームで、アーティストがカウントダウンライブを行うことは、珍しくありませんが、当時、大晦日にアリーナでライブを行うということは、まず、あり得なかったんんですね。

前例がないなら、例をつくればいい。

一度つくってしまえば、そこからは当たり前のことになる。

今の僕の状態は、そうですね。

いろんなことの前例を覆しながら活動しています。

前例は前例です。
どこかで新時代の幕開けは必ず起こる。

歴史は、こうやって新しいものを受け入れてきました。
「新時代」とは、そういうものだと思うのです。

今では、もう「カウントダウンライブ」の会場を押さえられないほど、

当たり前のことになりました。

また、ドームで「カウントダウンライブ」をやりたいですね。
それには、今から動かなくてはなりません。

ぜひ、いつかどこかで開催される「カウントダウンライブ」に、

全国から、ご家族で参加されてください。
一緒に、ライブ会場で新年を迎えましょう。

「3! 2! 1! おめでとぅーっ!!!!」

うん。
本気です。

やりましょう!!

今日、来年のツアーの打合せをやっている時に、

ボーっと、そんなことを考えていました。

全国各地、ホールのスケジュールが出揃ってきましたが、

2020年の東京オリンピックを前に、残念ながら、

東京の会場がフィックスされていません。

何としても希望の会場を押さえることができるよう、
みんなで、頑張っています。

その前に11月5日から始まる、ビルボードラシックスコンサートですね。

先行受付は、まだ「Fellows」だけです。
他で行われる「先行受付」の割り当て座席数まで「Fellows」で埋めてしまいました。

だって、これだけ待ってくれたんです。
ここは死守です。

スタッフは「他の先行受付」と座席の調整で大変ですが、
ここは、何としても頑張ってもらいたいと思っています。

来年からのツアーもそうです。

当分のテーマは、

「特別扱いして何が悪い!?」

これです。

昨夜、新曲の歌入れが完了したしました。
本日、アレンジの見直しを行いまして、

明後日より、Mix Downに入ります。

「Cry」
「メーリーゴーランド」

の、2曲です。

 

www.fellows.tokyo


ASKA