ワールドワイド

先日、26日の真夜中、どうしても仕事部屋を片付けておかなくてはならなかった事情があり、
キーボード台の上に積み上がったCD、DVDなどを、祥太がリビングのテーブルに運んでくれておりました。

今日は、朝からそのディスク等を、整理しておりましたところ、

「2000年C&A韓国ライブ」

の、DVDが出てきましたので、それを観ながらやっていました。
手が止まってしまいますね。

1万人収容の「チャムシル体育館」で、2日間に渡るライブでした。

もう、あれから、18年以上経ってしまったわけか・・・。

あの日、C&Aのライブをきっかけに、韓国政府は日本の音楽を「開国」としたわけですが、
僕らのライブ後も、事実上開国にはなっていません。

小さなところでのライブならできるようですが、体育館クラスはやれませんね。
やれないのも当然なんです。

日本の音楽が、韓国では流れないからです。

C&Aは、英語でリリースした曲がありましたので、急遽プロモーションの軸を、
その英語曲に組み立て直し、2日間のライブを大盛況で向かえることができました。

C&Aは、とある事情により、韓国ライブ後に、
それまでの2人の会社「リアルキャスト」を解散することになっていました。

写真雑誌により、

「韓国ライブで負債を抱えC&Aの会社、倒産」

と、書かれ、それが業界にも広がり、
また、世間にも、そう伝わってしまいました。

一切、負債など抱えませんでしたよ。
あのライブの全収益は、韓国の「婦人団体」に寄付しました。

歴史的な出来事でビジネスをしてはならないと考えたからです。
ですので、あの日のライブもリリースしなかったのです。

よく、ネットなどで、

「中国、韓国、北朝鮮には関わるな!」

などという記事や、書き込みを目にしますが、
それは違うと思うんだ。

確かに、国家運営のためには、歴史を持ち出すことで政権が維持できますので、
選挙の度に、政治家が歴史を切り札にします。
そして、その度「反日感情」が再燃してしまいます。

国と国の繋がりは、政治ではなかなか難しい。
民間交流 に最大の力があります。

2002年に開催された「日韓ワールドカップ」の成功は、民間交流です。
日韓が同時開催国となったわけですので、スポーツの力です。
あれは、最大の民間交流がもたらした成功でした。

今、韓国のミュージシャンは全米で、とんでもない偉業を成し遂げています。

今年5月に、

防弾少年団

が、全米で1位となり、
最近では、女性グループの、

「BLACK PINK」

が、2曲同時に「トップ10」入りするなど、快挙を成し遂げていますが、
日本では、その偉業は、ほぼ発信されていません。

アメリカ人がアジア人に熱狂しているのですから、それが紹介されないのは不自然です。

「日本の音楽は『アニメソング』しかウケていない」

これは、情報操作です。
どの国にも「オタク」はいますので、その1部の「オタク」が盛り上がってるところをフィーチャリングして、
日本音楽の海外展開は「アニメソング」と、植え付けられているだけです。

そんな中で、

ONE OK ROCK

は、本当にすごいなと思っています。

ある意味、日本人アーティストでは、初めてワールドワイドな活動をしているグループが出てきましたね。

そう。
作品は、生まれた瞬間に「ワールドワイド」で、あるべきなんです。

来年、僕はアジアツアーをやりますが、
人口6千万人の韓国が、その中に入らなくては、本当の「アジアツアー」とは、言えませんね。

でも、そのうちそうなる。
そう思っていますので、そうなります。

今日は、今からお客さんです。
まったく畑違いの方々です。

異種業の方たちとの話は、おもしろいんです。
かならず、何かのヒントがあります。

 

www.fellows.tokyo


ASKA(2018/9/30 16:21)