「amazon」での『ASKA PREMIUM SYMPHONIC CONCERT 2018 -THE PRIDE- 』での販売について

本日(日付が変わって昨日)、「amazon」より、

ASKA PREMIUM SYMPHONIC CONCERT 2018 -THE PRIDE- 』

の、販売が始まりました。

もう、ずっとずっと前から予想していたことがありました。

今後、「配信」以外では「CD/DVD」のリリースは「CDショップ」に代わって、「ネットショップ」が主流になるであろうと。

もうずっと以前から思っていたことでした。
そうなりましたね。

それは、時代の流れによる販売方法の変化ですし、世の中から「CDショップ」が消えて行く中、ユーザーにとっては、日本の片隅に住んでいても、
望みの「CD/DVD」が届けられることは喜ぶべきことなのだろうと。

「CDショップ」は、

「配信」「ネットショップ」による打撃をモロに受けることになりますが、
そうなった時には、新たな「生き残り方法」を考えるだろうと・・・。

ただ、ひとつ、
予想外の出来事が起こりました。

それは、「価格破壊」でした。

「ニューアルバム」でありながらも、

「CDショップ」と「ネットショップ」で、
発売当日に、これほど価格差が生まれるとは思っていなかったのです。

これでは、全国の「CDショップ」の衰退に勢いがついてしまう・・・。

僕たち作り手は、確かに、どうあれ聴いてくれる人、買ってくれる人がいれば良いのですが、

もう少し深みで考えると、「CDショップ」は、地域密着型のプロモーターであるとも言えるわけです。

立ち寄った店内に流れている楽曲に耳が止まることも少なくない。
そんな大切なプロモーターは失ってはならない。

「CDショップ」は、残らなくてはなりません。

そんな「CDショップ」にも、

音楽業界が作り出してしまったマイナス面があります。

それは、「返品」です。

「CDショップ」は、

「これは売れる!!」

と、思ったアーティストの新譜を、多めに入荷します。
これが問題なんです。

例えば50枚の受注をして、30枚しか売れなかった場合、
売れ残りの20枚をレコード会社に返品します。

これは、

音楽バブル時に出来上がってしまった「CDショップ」と「レコード会社」との関係です。
音楽バブル時には、それでよかったのです。

瞬時に売れなかった商品も、時間とともに売れますので、

あの頃は大きな在庫を抱えずにすみました。
それでも、やはり「返品」は、大きな痛手となっていましたが、

他のアーティストが売れることで、
その痛手を軽傷にすることができていたからです。。

しかし、音楽ビジネスに陰りが見え始めても、

その構図が変わることはありませんでした。

ですので、怪我を最小限にするために、

いつの間にか「大量プレス」をしなくなったのです。
在庫となるのが怖いからです。

これでは、必然的にCDの売り上げは落ちます。

それに変わるように、「ネットショップ」「配信」は躍進しました。

レコード会社が生き残るためには、
在庫を抱えない「配信ビジネス」へ移行せざるを得なくなってしまったのです。

「ネットショップ」も、同じく「返品」がききますので、

完全なる優位体制を持った「ネットショップ」も、
商品を、多めに仕入れるようになってしまいました。

そんな音楽市場に、

「ストリーミング」が誕生いたしました。
俗にいう「聴き放題」ですよね。

体制を変えようとしない音楽業界に,

「負」のスパイラスが生まれてしまったのです。

作品が作品の力を失ってしまいました。

「音楽」、

そして「アーティスト」から「ブランドイメージ」が奪われて行きました。

つまり「音楽」に価値がなくなってしまったんですね。

それでも、活動できるアーティストは居る、そして現れもする。

それは、本当に売れるべくして売れたアーティストと、
「CD」を売るために、同じCDを何枚も買わせるというビジネスです。

しかし、アーティストというものは、いつ開花するかわかりません。
その「開花」を迎えず、終わって行くアーティストがほとんどです。

音楽業界が根底から変わらなくては、「音楽」が死んでしまいます。

今回、

僕は、先日の「ビルボードラシックス」の「DVD/Blu-ray」をリリースするにあたり、以前より考えていたことを実行しました。

今、やらなくてはならないことだと思ったからです。

それは、

「価格破壊を起こさせない」ということです。

「ネットショップ」による市場の「価格破壊」を避けることでした。

しかし、

「ネットショップ」でしか買えない地域に住まわれてる方々もいる。

それを両立させるためには

「『CDショップ』と『ネットショップ』に格差を生んではならない」

と、いうことでした。

販売元が「ネットショップ」に商品を丸投げすることは、非常に楽ですが、
製作者、そして作者は、自分の作品が安価で売られることで「ブランド力」を失ってしまいます。

今回、僕は、「ネットショプ」に新譜の丸投げを行いませんでした。

「格差を生まない方法」

それは、「ネットショップ」に、自らが店舗を開くということでした。

価格は「店舗」が、決めることです。
そうすることにより、

「この価格以下では売らない」

が、実行されるわけです。

そして、「CDショップ」には、

「返品を受け付けない」

という契約をしました。

売り切れたら、納品すればいい。

ただ、この方法は、

「大量生産しておけば原価が抑えられる」

という利点は失われます。

僕は、それでも良いと思ったんですね。
ブランド力を維持することの方が大切と考えたからです。

今後、僕の作品に関しては、

「価格破壊」が起きないように「ネットショップ」を利用します。

「ネットショップ」と、全国の「CDショップ」での価格に、
格差のないことの方が大事です。

「持ちつ持たれつ」

の関係が、そうではなくなってしまっていることに音楽業界が気づかなくはなりません。
最後に「矢」を食らうのはアーティストなのですから。

そして、アーティストがいなければ音楽業界は成り立たないのですから。

「CDショップ」のない地域にも、「ネットショップ」であれば、
どこにでも商品を届けることができる。

本当に、音楽業界は変わらなくてはなりません。

音楽業界がやらなくてはならないことは、

才能のあるアーティストを守ることだと思うのです。

本日(日付が変わって昨日)、

ASKA PREMIUM SYMPHONIC CONCERT 2018 -THE PRIDE- 』

は、

amazon」 で開設した店舗より、
発売となりました。

そして、以前よりお伝えしています。

「今後、 CDショップは2倍、3倍とデカくなる」

これは、今回のこととは別です。
これに関しては、全貌が見えてくるまでお待ちください。

 

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