詩集、重版(増刷)になりました。

ラジオ番組などで、

「アマチュアで音楽活動をしている方に一言お願いいたします」

と、いうことを言われます。

僕は、いつの頃からか、このように言ってきました。

「誰々に似てることを気にしないことです。周りはすぐに、『○○に似てるじゃないか』と、言います。いいんですよ。似ていても。誰でも『真似』から始まるんです。そのうち、自分の歌いやすいメロディを作るようになる。その時が、その人の『個性』の開花です。」

この言葉は、今回の僕の「詩集」にも言えることだと思います。

「詩」の書き始めは、「谷川俊太郎さんに似てるね」と、

言われたもんです。

僕は、むしろ嬉しかった。

「褒め言葉」と、受け取っていました。

文字には「景色」があります。
読む前に視覚で見る「文字の景色」です。

この、

「文字の景色」

とは、僕独特の感覚なのかもしれませんが、ほぼ当たります。

一人の「詩人」がきっかけとなって、「詩人」の真似事を始めました。
その「真似事」を、ようやく作品として見ていただけるようになった。

しかし、僕の詩は、まだまだ稚拙だと思っています。

その稚拙な「詩集」が、発売5日目で「重版」になりました。

読み物の世界では、「詩」は「小説」とは比較できません。
ある種「特殊な部類」ですので。

それでも、学校の教材で取り上げられるのは「詩」です。

今回の「重版」、素直にとても喜んでいます。

1984年に発売した「オンリー・ロンリー」は、

重版に重版を重ね続けました。

しかし、それは「ミュージシャン」の「アーティスト本」の域を出ていませんでした。

35年ぶりの「詩集」。
僕にしてみれば、今回が「詩人デビュー」だと思っています。

ですので、プロモーションを含め、

一切「ミュージシャン」を利用していません。
もちろん、僕が出演する番組では「詩集」の話はします。

谷川俊太郎さんの詩の一節に、

「僕も詩を書いて、やっと食べられるようになった」

と、いうようなフレーズがありました。

僕には大きなインパクトでした。

「文学」の世界は過酷だなと感じたからです。

「過酷だな」というのは、僕の感覚です。

作家は、自分の作品が増えていくことが喜びです。
「まだまだやれる」という自分への確認ができるからです。

この「確認」をするために、今後も、

「楽曲」
「詩」

を、つくり続けたいと思います。

 

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