毎朝までのレコーディング。何の疲れもありません。

たくさんの「お祝いメッセージ」本当にありがとう。

 

実は、ついこの間まで、今日の、

 

「ソロデビュー30周年」

 

僕は、知らなかったのです。

 

僕らの会社に勤めていた「元社員」が、

最近、家に遊びに来た時に教えてくれたのです。

 

「ベスト盤をリリースしましょう。その、お手伝いさせてください。」

 

とも。

 

昔から、僕のことを知ってくれています方々の中には、

僕が「ベスト盤嫌い」なのを、ご存知だと思います。

 

振り返ると、僕が、自ら「ベスト盤をリリースしたい」と申し出たのは、

 

「スーパーベスト2

 

だけでした。

 

それまで「ベスト盤」とは、名ばかりで、

 

「会社の事情」「グループの事情」

 

などで、僕の中では「本物のベスト盤」とは、なって来ませんでしたから。

 

それと、もうひとつ。

 

僕らがアマチュアの頃、いろんなアーティストが「ベスト盤」をリリースしてま

したが「買うのはリスナーの判断」ですので「それもひとつのあり方」と、受け

止めるようにしていました。

 

やはり、好きなアーティストですので、買ってしまうわけです。

しかし、心のどこかに「ずるいなぁ」と、いう気持ちが生まれてしまっていたの

も本心です。

 

一度リリースされた曲たちですから、楽曲は全部手元にありましたが、その頃の

「ベスト盤」には、必ず新曲が1曲収められているわけです。

 

その新曲が欲しいために「ベスト盤」を、買ってしまう・・・。

 

買わなければ良い話ですから、それをここでは「否定」も「肯定」もしませんが、僕の中には「ベスト盤」と、いうものへ、ある種「特別な感情」があるのです。

 

デビュー後、初めての「ベスト盤」をリリースする時に、

それを持ちかけられました。

 

「新曲を入れて欲しい」

 

あの頃、リスナーであった頃の気持ちが、しっかり残っていましたので、

頑として受け入れませんでした。

 

何度も、説得されたなぁ・・・。

 

その後「ベスト盤」、そして「ベスト盤」のようなものが

何枚もリリースされて来ましたが、僕は会報誌で、

 

「あれは、勝手にやっているようなものなので、選曲には加わっていません。」

 

と、発言し続けて来ました。

そもそも「ふたりのバランスを考えて」と、いう時点で「ベスト盤」では、

ないからです。

 

「スーパーベスト2」の時だけは、違いましたね。

 

あの頃、何もかもが追い風でしたので、僕らの音楽に触れておられない方々が、

「手にしやすい一枚」となると考えたからです。

それに、全曲が「シングル曲」であるという明確さがありました。

 

ソロとなって、未だに後悔しているのが、

 

ASKA the Best」

 

です。

 

会社の事情でした。泣く泣く受け入れてしまいました。

その時に、新曲ではありませんでしたが、丁度、その頃、

ライブで大評判になりました、アコースティックサウンドの、

 

「止まった時計」

 

を、収録いたしました。

「リリースして欲しい」という要望が、とてつもなく大きかったからです。

 

会社の「切なる要望」に加えまして「望まれている1曲」が、時同じ頃の出来事と重なりましたので。

 

しかし、やはり、それを宣伝材料に使われてしまいました。

 

ですので、「あの1曲」をベスト盤に加えてしまった僕の後悔は、

未だに続いています。

 

そんな僕をよく知っている元社員が、

 

「ソロデビュー30周年記念ベスト盤」

 

の話を切り出して来た時に、ふと、心が動かされてしまったのです。

 

元社員には、僕の「ベスト盤」リリースによって、何の得もありません。

 

「僕が、欲しいんです。」

 

選曲まで、してありました。

 

きっかけは、それでしたが、僕の中に、

 

「本当のベスト盤」

 

と、言えるようなものができるかもしれないなと。

「そういう時期を迎えているのではないか」との思いが大きくなりました。

 

僕が「ベスト盤」に、自身が向かうのは初めてのことですね。

「スーパーベスト2」は、戦略の一環でしたので、今のこの気持ちとは違います。

 

「本当に喜んでもらえるものを作りたい」

 

それには、自分の選曲よりも、

 

「これまでずっと支えてくださった皆さんによっての選曲を、いちばんのベースにした一枚にしたい」

 

この考えが、心の柱となりました。

その上で、考えなくてはならないこともあります。

 

みなさんに「ベスト盤」の選曲をお願いした時に、世間の望むものと乖離が生じてしまう現象です。

 

ソロ活動30年周年を記念しての一枚。

 

これは、紛れもなく「僕の記録」となる一枚になりますので、やはり、世間に認知された「ヒット曲」は外せないでしょう。

 

みなさんが選んでくださった楽曲、そして、僕の選ぶ楽曲。

その集大成となる一枚にしたいと思っています。

 

今、ここに来て、僕には嬉しい出来事なのですが、

近しい周りの方々からも「一枚では決められない」と、いう話が現実化しており、もしかしたら「2枚組」。

 

そうならない場合には、

 

(仮タイトル)「ASKA  Best 1」「ASKA Best 2」

 

と、二枚に別れたものになるかもしれません。

編曲は同じでも、再録音となる楽曲も考えています。

 

みなさんの選曲は、オフィシャルサイトでお願いすることになります。

ASKAオフィシャルサイト」は「10月15日に立ち上げ予定」で、

今、スタッフが、一生懸命に動いてくれております。

 

何とか、実現させたいなぁ。

 

さて、すべての歌入れは完了しておりまして、

実は、もうミックスダウンに突入しております。

 

「今僕が、この歌を歌うなら」

 

の、コンセプトの、

 

「黄昏を待たずに」

 

は、本当に楽しくやらせていただきました。

 

今後、アルバムの発表ごとに、1曲だけ「旧曲のカバー」を、させていただくこ

とになるかもしれません。

 

と、まあ、やっとこの状態を迎えることができていますが、

先ほど、ロサンゼルスから、

 

「あの部分に、ハーモニーを加えてくれないか」

 

との連絡があり、目下、ドタバタしております。

 

「悔いのない一枚」にするのは、僕の僕に対しての役割です。

 

「最高のアルバム」

 

で、みなさんをお待ちしております。

ありがとう。

 

Fellowsへ。

 

本日、来年のカレンダー撮影を終えた

ASKAより。