と、いう話さ
僕は、25年以上前に「この先音楽業界は冷えて行く」と、ステージで語りました。
何が、そう思わせたのか。
「楽曲自体がビジネス的な価値を失って行く」と、捉えたんですね。
それは、音楽業界の体質が、世間に迎合して行っていると感じたからです。
「世間に振り向いてもらわなくてはならない」
「世間が、もっと喜ぶサービスをしなくてはならない」
世間に、歩み寄り過ぎたのです。
「世間が喜ぶこと」
とどのつまりは、音楽を無料にすることに近づいってしまったのです。
音楽業界は、世間の表情ばかりを伺い、自分たちが、どこを歩いているかわからなくなってしまったんですね。
そのしわ寄せは、アーティストに来てしまいました。
今、アーティストで、楽な生活をしているのは・・・、これは表現が違いますね。
今、アーティストで、音楽のことだけを考えて過ごせているのは、ほんの一握りの人たちだけです。
音楽をやりたい人たちは、たくさん居る。
しかし、音楽では食えない・・・。
音楽業界は「権利ビジネス」という名に侵され、本来、楽曲を製作したアーティストに還元されるべきものまで、他が侵食してます。
今、本来の形に戻さねば、やがてアーティスト(ミュージシャン)は居なくなるでしょう。
そのうち、企業の宣伝広告のツールとなっていくのではないでしょうか。
「年俸◯◯円で、ウチ(会社)の企業イメージとして活動してください。著作権は、会社が頂きます。」
世の流れに乗ることと、大流に飲み込まれるのでは、意味が違います。
音楽で食べていくことを望むならば、アーティストが革新を抱くのは「今」しか、ありません。
アーティストは、誰も「個人商店」を持つ時代に入っています。
これに関して、ここで深く語るのは色々危険が伴いますので、これを読んでいるアーティストは、この「個人商店」という言葉に、気づきを持って欲しいなと。
今回、アルバムをリリースする上で、僕は先行シングルを出しませんでした。
「これらの曲が入っているアルバム」
ではなく、
「このアルバムには、これらの曲が入っている」
という、一見同じようで、違う概念の行動です。
僕は、リリースしたアルバムを長く意識してもらえるよう、今回、アルバムから、
次々に楽曲を紹介しようと考えています。
と、いう話さ。