「宮崎駿」さん
「宮崎駿」さんは、世界の「宮崎駿」なので、もう、作品が名刺であり、存在が、
ジャンルですので、特筆することもないでしょう。
そして、今日、寄稿するにあたり、プロデューサーの鈴木さんは「Sさん」と、しようと、当初書き進めていたのですが、この業界において、鈴木さんの名前を知らない人は珍しいと言うくらいに、有名な方でありますし、このブログは、異常なほど業界の方が読んくれています。なので、共有語として、敢えて「鈴木」さんと、書かせていただきました。
そんな、鈴木さんから、昨日メールのお返事をいただきまして、今日のお話となります。
今では、Chage&Askaの代表曲の仲間入りをさせていただきました「On Your Mark」は、当時、全世界のアーティストが楽曲と同じくらいに、全力で製作していたプロモーションビデオ(今ではMV-ミュージックヴィデオと、呼ばれるようになっているらしい。以下MV)作品です。
「On Your Mark」のMVを製作するにあたり、僕は、まだ誰もやっていなかった、アニメーションと楽曲との合体を思いつきました。
アニメーションの世界で、僕が知っていることは「製作時間が10倍をはるかに超えるであろう」と、いうことと「莫大なお金がかかる」。この二つ程度でした。
僕の中では、もう、アニメ以外には考えられないとの答えが出ておりましたので、
当時のスタッフを「どう説得するか」「興味を持たせるか」だけでしたね。
僕の頭の中には「宮崎駿」と、いう文字しか浮かびませんでしたが、この山を越えようとするには、どれだけの時間と労力を注ぎ込まなくてはならないかと、自問自答し、
アニメ業界には、すでに「宮崎駿」フリーク、または影響を受けているアニメーターが大勢いるだろうと考え、ストリーの柱さえしっかりしていれば、業界始まって以来の、アニメと楽曲のコラボでもありますし、かなりの注目度になるだろうと、予想しました。
ただ、その道のプロとコラボをして『「宮崎駿」の世界を狙ってるよね』とは、言われたくなかったのです。そして、例え、そうなったとしても、世間に「それはおもしろい!」と、言わせることができること。純粋に「宮崎駿さんの世界を目指してみました」と、言える人たち。
それは、「アマチュアと組む」と、いうことでした。
学生アニメ研究部とのコラボをやってみようと考えたのです。
時間は、かかるでしょうが、制作費はかなり抑えられるだろうと。
そして、打ち合わせ当日。細かく、順序立てて、説明をしました。
その時です。人の気持ちを知らない奴がおりました。ゲーチャです。
「周りくどいことしないで、宮崎駿さんにお願いすればいいじゃん。」
(まわりくどい? 宮崎さん? わかっとるわい!!昆虫!!サングラスを取れ!!)
しかし、この時のゲーチャの一言は、使えました。
C&Aが、同じことを言ったからです。
スタッフに詰め寄り納得をさせます。そして、制作費は2500万。
この条件で、ジブリへ足を運んでくれました。
しかし、玉砕・・・。沈没(; ̄O ̄)?
「なるほど」と、思える理由でした。
さすがです。
宮崎さんが、C&Aを知らなかった・・・・・・・。
振り出しへ戻る。寅、葛飾へ帰る。
その後、急展開を迎える。←(すみません。長くなりますので展開が雑に見えますが、決してそのようなつもりはありません)
ジブリの若手アニメーター100人が、
「我々にやらせてください!!」
と、宮崎さん、鈴木さんに声を上げる。(BGM 「青春とはなんだ」歌 布施明)
そして、製作開始!!
断ったものの、宮崎さん、気がかり。
製作現場を覗く。行ったり来たり。。。。
そして、ある日。
「私がやります。」(BGM 2001年宇宙の旅 画面 C&Aのガッツポーズ カットイン)
相当、長くなってしまいますので、昨日に引き続き詳細は割愛させていただきます。悪意はありません。
しかし、その後、制作費↗️で、我が事務所からシリアスな相談。
「5000万を超えました・・・。」
無視。GO!
「7500万になりました・・・。」(BGM ガイアの夜明け)
一応、深刻ムードに付き合うが、
再び、無視。GO!!
しかし、会社というものは、情熱だけでは維持できないらしく(←知らないふり)、
「我らが、出しましょう!!」←ジブリ太っ腹!!
そして「On Your Mark」が完成。(すみません、間も無くメンバーが到着しますので、本人、急いでます。雑なつもりはありません。)
で、制作費。1億2500万突破・・・だったと記憶しています。
いろんなことがあったな。
完成作品に「On Your Mark」が、乗った時の感動は、今でも消えていません。
宮崎さんの描いたストリー・・・。
日本の未来の姿を予言していました。
「放射能に汚染される日本」
警告を発しながら、一筋の光をあてる。
2011年、福島の原発事故が描かれてありました。
1995年の作品です。
今、観ても鳥肌がたちますね。
宮崎さんと番組で対談をいたしまいた。ユーモアいっぱいの方でした。
今日、お伝えしたいのは、ここからです←わかってます!!前振りが長い!でしょ!?
カメラが回っていなかった時でした。
宮崎さんに、質問をしたのです。
「宮崎さん、21世紀はどうなっていくんでしょうね?」
「私も、仕事柄、それを考えることがありましてね。21世紀は、宗教とドラッグ、
そして、情報操作の時代になるんじゃないかと思っています。」
まだ、世間では「情報」という言葉を使っている人は、まず、いませんでした。
僕も先を読むのが好きですが、あの人「宮崎駿」さんには、到底及びません。
作品には「想像」「共鳴」「知識」「誘導」が、必要だと思っています。
そして、何より必要なのは「情熱」です。
今の、僕の現状で「宮崎駿」さんの名前を持ち出すと、ご迷惑をおかけすることになるのではないかと、心配しました。
プロデューサーの鈴木さんは、こう添えてくれました。
「ASKAさんが本人と対談したのですから、それを書くのは自由だと思います。
宮崎駿に断る必要はありません。今後も、発言は続けるべきだと思います。発言したい気持ちがあるなら、僕は賛成です。」
アーティストとプロデューサーの信頼関係を見せつけられた気持ちです。
今、僕は、とてつもなく自由です。
発言というほどのものは、僕にはありませんが、空が晴れているならば、
「今日は、天気がいいね。」
と、言える瞬間の積み重ねを、大事にしていきたいなと思っています。
宮崎さんは、精力的に、また新作を作り、
名古屋に「ジブリパーク」を、作り、
なんだか、すごいな・・・。
僕は、10月リリース予定のアルバムに向かっています。