「マーケティング」と言ってしまうと、誤解が生じますね。
「君が作詞作曲してみな」
この根底には「才能があっても世の中に出るチャンスがない方へ」と、いうのがありました。
僕らの頃は、それを試す、または、それに向かう場所がたくさんあったのです。
例えば、YAMAHAの「ポピュラーソングコンテスト」。
ポプコンですよね。
「音楽の甲子園」
とも呼ばれていました。
毎回、全国から30万曲応募があったわけです。
「財団法人YAMAHA音楽振興会」だけのなせるイベントでした。
毎年、春と秋の2回。
そして、グランプリ受賞者と優秀曲の中から選ばれたものだけが、
年に1度の「世界歌謡祭」への出場権を得るのです。
世界で、それをやっていたのですから、どれだけのお金を投じていたのか、
想像がつきません。それでも「アーティスト予備軍にチャンスを」と、いう強い信念で、続けられました。
そして、時代は変わりました。
お金を使わなくても、それができる時代になったと思ったからです。
実際、皆さんのご協力もあり「作ってみな」の参加者の中には、1万を優に超えるアクセスの楽曲もありました。
また、これまで「作詞作曲」など、経験のない方も、挑戦してくださいました。
参加者は、まだまだ増え続けています。
僕は、音楽を作り出す「楽しさ」「苦労」、そして何よりも「自分の作品を持つ」という喜びを知って欲しかった。
あのカラオケにより、自分のオリジナルを歌うという「カラオケの新しい楽しみ方」というものを作ってみたかった。
「作品がメジャーになる」「プロになれる」
そのためだけではありません。
楽曲を生み出すというのは「コツ」です。
これには、正解はありません。
しかし、確実にそれはある。
それに「声」「フィーリング」が重なって、世間が振り向く作品となります。
なんて、偉そうなことを言ってますが、僕も、永遠の「作ってみな」の参加者なのですから。
またいつか「作ってみな」をやれたらいいな。
だって、それを楽しんでくれたみなさんがいたわけですから。
楽しんでくれることは続けていきたい。
そして「コツ」「ツボ」があることを知ってほしい。
「ウケる」「ウケない」は、別のことなんだ。
音楽は、誰の中にもある。
誰にも生み出せる。
すべての人の中に音楽はある。
音楽は世の中に必要だ。
音楽は、人を、世の中を幸せにする力があります。
音楽に、人を、世の中を苦しめようとする力などありません。
善か悪か・・・。
音楽の中に悪魔はいません。
その音楽が時代の中で、粗末に扱われようとしている今、
アーティストは気づきの時に入ってます。
DADAレーベルは自由です。